「拒否できない日本~アメリカの日本改造が進んでいる」(関岡英之著/文春新書)
を読み終えました。 結構面白かったです。 内容は、 ・日本がいかにアメリカの言いなりになっているか ・アメリカはこんなに自己中心的だ というようなことを色々な実例や文献をもとに説明したという感じでしょうか。 これだけだと、なんかすごい攻撃的な本だなという印象を覚えてしまうが、 読み終えた後では、なるほどそういうことだったのか…と思うところが多いです。 小泉首相やその前の政権でも行われてきた「改革」が、実はアメリカのいうがままに進んでいた部分もあったんだなと。 それを顕著に示すのが、この本で何度も出てきた「年次改革要望書」というやつです。 これは、アメリカが毎年日本に対して、「日本はここをこのように改革しなさい」ということをそれぞれの分野ごとに事細かに記した要望書です。そして、ここに書いてある様々な事項がその後の改革で実現されているようです。まさにアメリカの内政干渉です。 このような「年次改革要望書」なるものができた背景や、それがどのように日本で機能しているかについてはこの本を参照してもらえればと思います。 面白い(というか情けない)のが、この文書は日本政府のHPには載せられてないのに、アメリカ政府のHP(在日米国大使館のHPには日本語訳あり)には堂々と載せられているということです。日本政府はこの文書を国民に対してひたかくしにしながら、この文書に書いてあることを着々と実行しているというこっけいな実態があるようです。そして、当のアメリカは堂々としていると。 年次改革要望書については ウィキペィディア「年次改革要望書」 在日米国大使館のHP(2004年10月の年次改革要望書) など。 この本の著者自身によるレビューが文春新書のHPにあります。 この新書は結構面白いので、時間のある方は是非読んでみてください。
by kazumi_phys
| 2006-10-20 01:26
| 読書感想文
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